それは、昨日の事だった、、、。
とうに80歳をこえているおじいさんがなのだが、ごじぶんの手相をご覧になられるのが、趣味だ。
不思議なことに、80歳を超えられるような、ご老人の手相は、すべからく、非常によろしいのである。
おじいさんは、その、非常によろしいご自分の手相を、毎日、チェックされるのである。
昨日も、じっくりと、手相をチェックしながら、、、。
「わし、長生きしそうやわ」
と、ぽつりとおっしゃった。
おもわず、私は、、、。
「もうすでに、長生きやん」
と、答えたが、、、。
介護の世界では考えられない返事だったらしい。
「まだまだ、ながいきできますに」
「まだまだ、がんばってくださいね」
とか、返事するとよかったのだろうが、、、。
ふとみると、上司が、私をみて、苦笑していた。
おじいさんの耳の遠いのが、救いだった。