一杯のかけそば。
朝早くから、健康診断に病院に行って帰ってきたら。
喫煙所に○さんがいる。
「今日は仕事じゃないのにどうしたの?」
「ちょっと用事があって。。。社長が席外してるから、まっとんねん」
「もしかして、○さん、最近元気ないことない?」
「わかるか~~~。普通にしとんねんけどな~~。夏バテかな~~」
「××はどうなっとんの~~~?」
「××は、もうずっと××やが~~」
「困ったことやね~~~」
「こまっとんのやが~~~」
「朝ごはん食べた?」
「食べてないねん。おなかすいたわ~~」
「パンやこか?」
「ぱんやいてくれるか?」
「いいよ~~。小倉トーストにする?」
「ええな~~」
「生クリームも乗せとくか?」
「お願いするわ~~」
「コーヒーはブラックやね」
「うん」
さて、出来上がった小倉トーストとアイスコーヒーを持っていくと合掌してから、おいしそうに食べ始めた○さん。
「おいしいわ~~」
「いつでもおなかすいたらいうてな。パンぐらいはあるでな」
「ありがとうな~~」
私も過去に何度か、ご飯を食べるのも忘れるぐらいの悩みを抱えたこともあった。
○さん、今まさにその状態なのだろう。
私もそんな時、いろんな方々に優しく接してもらった。
御恩返しができたような気持ちになった。
○さん、ご飯を食べると、少し和らいだ表情になり、また合掌した。
なんだか安心して、私も部屋に戻った。
この街にきて11年。
いろんな人の力を借りて生きてきた私が、少しの優しさを差し出すことができるようになったんだな~~。
とてもありがたい○さんとの、今日のふれあいだった。
○さん元気になってね。。。
そう思わずにはいられない私である。